ホームページ、パンフレット、その他、販売促進や広告を打とうとするとそのツールの制作費、広告費が結構かかります。そもそも予算がない場合は、どうすればいいのでしょうか?

A:「予算がない」そう考えること自体、思考停止状態に陥っている可能性があります。

ビジネスに限らずお金の話になると、いかにお金を掛けずに欲しいものを手に入れるか、節約のことばかりを考えてしまいます。同じような経験はないでしょうか?

お金を節約すること自体は悪いことではありません。しかし、ビジネスではもう少し頭をひねりながら、自分の実現したい未来、手に入れたい結果など、ゴールを見据えたお金の活用を検討していかなくてはなりません。

お金をかけずに欲しい何かを手に入れるためには、自分の力で作るなどの努力が必要になります。努力とは手間と時間のことです。つまり、自分の手間と時間を惜しまなければ、お金をかけずにそれを実現し、欲しい何かを手に入れることができます。一方で、限りがある自分の時間を削ることになります。

例えば、あなたの仕事が営業であれば、ホームページやパンフレットを自作することでお金は節約できますが、同時にあなたが営業活動に使える時間もなくなるため、その分の売上を失うことになるのです。

だからと言って、借金をしてまでホームページやパンフレットを外注しましょうというのも違いますよね?なるべくリスクを抑えた方法で、次の一手に投資できなくては博打と同じことです。

自分の収入を下げずに利益を3割増する具体的な方法

もしも、自分の人件費(手取りのお給料)を下げずに、利益を3割り増しする方法があったらどうでしょうか?その3割増えた利益から、ホームページやパンフレット、あるいはあなたが売上アップのために検討している様々な施策を試す「予算」を捻出することができます。少し具体的に考えてみましょう。

「売上を3割増しすれば、利益も3割増でしょ?」

このように思う方が大半かもしれません。では、現実的に来月の売上を3割増できそうですか?と問われたらどうでしょうか?「ちょっと難しい…」「できればとっくにやっている…」そう思ったのではないでしょうか?ここでちょっと、質問を変えます。

「売上を30%アップすることは難しそうだけど、売上高を1%増やすことはできそうですか?その次に、仕入額を1%減らすことはできますか?」

いかがでしょうか?「1%なら努力すればできそう!」そう思いませんか?

弊社のようなサービス業の場合で、シミュレーションしてみましょう。業界の標準的なおよその数値で考えます。

シミュレーションの前提条件

  • 粗利益率  75%、
  • 労働分配率 50%、
  • 営業利益率 5%ほど

このときに、次のような手順で施策を打ちます。

自分の収入を下げずに利益を3割増する具体的な方法

  • 1.売上を営業努力とマーケティングスキルの向上で1%増やす
  • 2.粗利率を仕入先との交渉で1%改善する
  • 3.売上が微増した分、労働分配率を1%下げる

具体的に計算してみます。

改善前 改善後
売上100(売上100%) 売上101(売上1%アップ
仕入25 仕入19.8
粗利75(粗利率80%) 粗利76.76(粗利率1%アップ
人件費37.5(労働分配率60%) 人件費37.6(労働分配率1%ダウン
経費32.5 経費32.5
営業利益5 営業利益6.66(※営業利益33%アップ

この3つの施策で、自分の人件費(収入)を減らさずに小さな努力で利益の3割増が可能になりました。

売上をいきなり30%増よりも、売上を1%、粗利を1%の小さな改善ならできるはずです。そして改善前と同等の利益を会社に確保しながら、個人的な収入も減らさずに、利益増分のみで販売促進の予算に当てることができます。予算を捻出できた瞬間です。

このように数字を見るということは、じつは戦略でとても大切なことなんです。

自分の収入を下げずに利益を2倍にする具体的な方法

さらに、上記の方法で利益の3割増を達成した後、その利益を販売促進費に再投資して、次は「自分の収入を下げずに利益を2倍にする具体的な方法」を考えてみましょう。

自分の収入を下げずに利益を2倍にする具体的な方法

  • 1.売上をさらなる営業努力とマーケティングスキルの向上で3%増やす
  • 2.粗利率を仕入先との交渉でさらに3%改善する
  • 3.売上が増加した分、労働分配率を3%下げる

こうすることで、自分の人件費(収入)を減らさずに小さな努力の積み重ねで、利益の倍増が実現できます。

改善前 改善後
売上100(売上100%) 売上103(売上3%アップ
仕入25 仕入19.8
粗利75(粗利率80%) 粗利80.34(粗利率3%アップ
人件費37.5(労働分配率60%) 人件費37.7(労働分配率3%ダウン
経費32.5 経費32.5
営業利益5 営業利益10.14(※営業利益が2倍に!

売上3%、粗利3%の改善で、自分の収入は減ることなく利益は倍増です。「利益を2倍にしろ!」と聞くと無理そうなことも、売上3%、粗利3%なら、実現できそうな気がしませんか?

まとめ:予算のつくり方、3%の努力で2倍の利益

日頃から、自分の数値をしっかりと把握しておいて、「予算はない」「コスト削減」という思考停止状態から、「予算はつくる」「戦略的投資」という攻めの心構えで具体的に(数値で)頭を働かせるようにしましょう。あらゆる打ち手が広がってきます。